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黒作りくろづくり

地域:富山県

 イカの黒作りは、イカの塩辛にイカ墨を入れて、黒くしたもの。なぜこれが富山の名物として定着したかは諸説があるが、加賀藩主が参勤交代のおりに将軍家に献上したことを記した文書が残り、江戸時代にはすでに名産品として定着していたことがうかがえる。
 使うイカはスルメイカで、イカの甘味とイカ墨の深いコクが味わえる。イカ墨には塩辛独特の臭みを和らげる効果もあり、「塩辛は苦手」といわれる方にも食べやすい。
 イカ墨には、古くから防腐効果や薬効があることが知られていたが、癌に効果があるといわれるリゾチームを含み、また免疫細胞を活性化させ美容、老化防止の効果があることも分かり、健康食品としても注目されている。
 今でこそポピュラーとなったイカ墨を、古くから料理の取り入れてきたところは、富山や長崎、沖縄などと限られ、北前船といった海上交通と関係も考えられている。
 ちなみに、富山県や能登半島などでは、イカ墨を入れない塩辛を「赤作り」、さらに麹を使って上品に仕上げたイカの塩辛を「白作り」と呼び分けることがある。

黒作りが旬の時期

通年。

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