鯖のなれずしさばのなれずし
地域:福井県
「鯖のなれずし」は、小浜市の沿岸部にある内外海地区に伝わる郷土料理で、同地区の冬場、特に正月には欠かせない逸品である。なれずしは、主として魚介類を塩と米飯を混ぜて乳酸発酵させた保存食品であり、若狭の鯖以外にも全国各地それぞれの特色がある。若狭小浜の鯖のなれずしは、脂ののった春鯖を一旦塩漬けしてから糠漬けし、約1年間熟成させてできた「へしこ」をさらに一晩塩抜きして皮を剥ぎ、腹の中にご飯と糀を詰めて、10~14日樽に漬け込み完成する。発酵食品特有の甘みと旨みがあり、高級なチーズのような香りがする。そのまま食べてもよいが、焼いて食べるとまた違った風味が楽しめる。近年は、作り手の高齢化もあり、なれずしをつくる家庭が減少していることから、平成18(2006)年12月21日、国際スローフード協会主催の、食の世界遺産といわれる「味の箱舟」に北陸では初めて認定された。
鯖のなれずしが旬の時期
鯖のなれずしは、12月上旬~4月下旬が旬の時期です。
※カレンダーは、北陸で一般的によく食べられる時期の目安です。その年によって食べられる時期が変わる場合があります。
お問い合わせ
御食国おばま食文化館 0770-53-1000