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いしる・いしり

地域:石川県 

 イワシなどの魚介やイカの内臓を、それぞれ塩と一緒に漬け込み、発酵させて作った魚醤(ぎょしょう)。主に能登で生産され、秋田の「しょっつる」、瀬戸内の「いかなご」と並び日本三大魚醤のひとつといわれる。「よしる」とも呼ばれる。
 能登でも外浦と内浦で材料が異なり、外浦はイワシ、内浦はスルメイカの肝臓を使う。ホタテなどの貝を器にし魚介類や野菜を入れ、いしると一緒に熱した「いしるの貝焼き」がよく知られている。また、刺身や浅漬けの調味料として使うことも多い。独特の風味があるため苦手な人もいるが、隠し味としてカレーやチャーハンなどに入れる人もいるという。
 作り方は、まず仕込み樽に材料と、その2割~2割5分程度の塩を入れる。そしてそのまま7~9カ月ほど発酵させ、樽の下にたまった液を煮沸・ろ過すれば完成。かつては秋から冬にかけて仕込み、晩夏から秋にかけて販売されていたが、現在では通年製造して出荷されている。平成19(2007)年にはニューヨークのレストランでいしる料理が披露されるなど、「世界の味」を目指して多くの人がPRに努めている。
 魚の古語「いお」と「汁」が混ざり、この名がついたという説や、昔は魚を「イ」、または「ヨ」と読んでおり、それが変化したという説がある。

いしる・いしりが旬の時期

通年。

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