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石川県のおすすめスポット~空と仲良くなれる場所

雲が生まれる場所 白山自然智の里「生雲(いくも)」

木崎馨山さん話 ◎那谷寺住職 南島 幻取材・撮影

 この生雲のある円行(えんぎょ)山は那谷寺(なたでら)と白山を結ぶ中間にあり、木崎馨山(けいせん)住職が言うには神様がホップ、ステップ、ジャンプする中継点であるそうです。前方には数々の古墳群があり、古代には神事が行われていたと直感した住職が51日間、ここで修行を行ったのが始まりです。

 住職は私たちの持っている自然とのかかわり方をもう一度、原点に立ち返って考えてみる必要を感じ、ここに癒しの場としての宿泊施設を建てたのです。谷筋からわき立つ霧がやがて雲にかわる様子がしばしば目の当たりにできることから、この施設は生雲と名付けられました。

 自然智(じねんち)という価値観、すなわち経典は要らない、自然そのものが神であり仏であるという考えを伝えたいという思いは施設の随所に感じることができます。

 「ここに来れば今までの自分が何か馬鹿馬鹿しくなる。人間はちっぽけなもの、大きな流れに乗っていればいいのだと気づく。今まで拘っていたことが意味の無いことに思えてくるんですよ」という言葉を聞くまでもなく、2階から眼下に広がる空と雲を眺めればここが下界の煩わしさなど忘れさせてくれる別天地なのだということを肌で感じ取ることができたのでした。

※宿泊(1泊2食1室2名利用の場合1万4000円)のほか、食事(要予約)や喫茶などの日帰り利用も可能。コーヒー525円、精進昼膳2100円~、精進昼膳・音楽瞑想などがセットになった「ちょっと体験コース」は3150円。


「晴れた日には白山や日本海が眺められます」と木崎住職。
ここでは、頭上を雲が流れ、眼下に雲がわき立つ

山の頂に立つ生雲 夕食の精進料理。特製の胡麻豆腐をはじめ季節の野菜料理が並ぶ(生雲酒は別)[写真提供/生雲]
住所 小松市那谷町20-3(円行山)
電話番号 0761(65)2111(那谷寺)
アクセス

北陸自動車道小松ICから車で約45分

営業時間 [喫茶]8時30分~17時  [体験]10時~15時、 [食事(要予約)]11時~14時 
休業日 水曜日(宿泊は火・水曜日)。12月中旬~3月中旬

空だけを見つめる思索の空間 西田幾多郎記念哲学館「空の庭」

山名田沙智子写真と文 ◎西田幾多郎記念哲学館

 地下展示室の奥にある「空(くう)の庭」。四方をコンクリートの壁で囲まれ、四角く切り取った空しか見えないという、ただそれだけの場所です。天井にはガラスも何もないので、雨が降ったらそのまま濡れ、雪が降ったらそのまま積もります。空に向かってのみ開放された、思索の空間です。空しか見えない、それは自分自身と対峙する時間を提供します。

 設計者の安藤忠雄氏は、“日常から離れて自分を見つめ、そのことで我々の生きている世界の本質を深く知ることができるように”と、哲学館を設計されました。空の庭で、時には鳥や虫の声を聞きながら空を見つめ、自分自身を再発見してみてはいかがでしょうか。職員だけの醍醐味、四角く切り取られた夜空に光る月も、最高です。


空しか見えない、思索の空間「空の庭」

住所 かほく市内日角井1番地
電話番号 076(283)6600
アクセス

能登有料道路白尾ICから車で約5分

開館時間 9:30~19:00(10月~3月までは~18:00)
休館日 月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日、年末年始

見渡す限りの空 舳倉島

若井 憲写真と文 ◎自然人編集長

 皆さんは舳倉島(へぐらじま)へ行ったことがありますか?
 輪島市の沖合い約50 kmに浮かぶ周囲約5 kmの小島で、渡り鳥のオアシスとして、あるいは大物狙いの太公望のメッカとして、その方面の愛好者にはつとに知られています。実はこの島の最高地点の標高はたった12・4mしかありません。ほとんどペッタンコで空を見上げて視界をさえぎるものといえば、灯台と給水塔、それに電波塔くらい。ここに立つと人間をやさしく包み込むように、空の存在が大きく感じられます。

 この島は本土より大陸に近いため、大気汚染の影響を懸念する話も聞きますが、いつまでもやさしく包んでくれる空であって欲しいと願わずにいられません。

給水塔からの風景。手前下に竜神池と観音堂が見える

空がこんなに広かったと実感させられる

住所 輪島市海士町舳倉島
電話番号 0768(23)1146(輪島市観光課)
アクセス 輪島港より定期船1日1往復(1時間30分)
※定期船の出航・欠航は当日午前7時30分に決定します

舳倉島

舳倉島 恵比須神社

海・空・田を見渡せる休憩所 滝ロードパーク

小幡英典写真と文 ◎写真家

 能登で空を見るおすすめスポットは? と聞かれれば、石川県側も富山県側も見渡せ、能登では珍しいブナを見ることができる宝達山の山頂か、ピンクの桜貝が拾えて、世界一長いベンチのある増穂浦(ますほがうら)をあげるべきかもしれません。

 でも、著名な場所に行くまでの駐車施設にも、いい所がいっぱいあります。休憩がてらに空を眺め、思いにひたるのも悪くありません。

 私のお気に入りは、国道249号線の羽咋市の一ノ宮と柴垣の中間辺りの海側にある滝ロードパークです。トイレがあり、大型トラックが駐車できる広さのごくありふれたドライブの休憩点で、トイレの反対側の少し小高い所から空と海と田んぼを見渡すことができます。耕作放棄地が増えてきたのが残念ですが、青々とした水田を風が渡っていく時季は格別、稲穂が黄金に輝く時季も素敵です。

この青々とした水田が、黄金色に変わる秋の風景もまた一段と美しい 国道249号線を北上すると、左手に看板が
住所 羽咋市滝町
アクセス 能登有料道路柳田ICから車で約10分

滝ロードパークからの夕日

砂丘の頂にそびえる 内灘町総合公園展望台

角谷 碧文 ◎自然人編集部

 町の中でも高台に位置する「内灘町総合公園」の中に建つ展望台。高さ64.46mにもなる展望台からは、河北潟干拓地や日本海、金沢市を一望することができます。

 また、近くには平成13年(2001)に完成した「サンセットブリッジ内灘」があり、展望台からライトアップされた夜景を楽しめます。


小高い丘に建つ展望台[写真提供/内灘町]

住所 河北郡内灘町宮坂に
アクセス 能登有料道路内灘ICから車で約1分

サンセットブリッジ内灘

※記載されている情報は2008年9月1日現在のものです

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