金沢市内の珍しい桜
金沢はさくら好きにはとっても恵まれたところだと思います。
ソメイヨシノが葉桜となり、世間のさくらへの関心が薄れつつある頃に、続々と別の品種のさくらが見頃を迎え、飽きません。
その中でも代表するのが「松月寺の大桜」でしょう。市内の寺町にある樹齢400年と伝わるオオシマザクラ系の巨樹で、国の天然記念物に指定されています。
歴史あるお寺が並ぶ通りに枝が覆いかぶさるように伸びるこのさくら。このさくらの存在は知られていても、それが大変貴重なもので、しかも国の天然記念物に指定されているということは意外と知られていないようです。
さくらの名所として全国的にも知られる兼六園では、同じくソメイヨシノが散る頃、兼六園熊谷というさくらが見頃を迎えます。そしてその後、4月下旬には、兼六園菊桜や福桜という、これまた珍しい菊咲きのさくらの花が見られます。
兼六園菊桜は、まるでピンポン玉のような丸い花で、花弁(花びら)の数は多いもので300枚以上もあるとか。これが散るときはさぞかし素晴らしい花吹雪が見られるかと思ったら、ボトッと固まりで落ちるようです。
菊咲きのさくらをその姿から「さくらじゃない」って言う人もいますが、花の雰囲気はバラのようで、「なるほどさくらってバラ科なんだなぁ」って実感させてくれます。
里山ではカスミザクラが花ひらき、さらに白山や立山の高山では6月ころからタカネザクラが咲き始め、遅いところでは7月中でもさくらの花が見られます。
桜前線では北海道の道北や道東が最後となっていますが、実はそれより後、立山など北アルプスでさくらの花が咲くことはあまり知られていません。
立山黒部アルペンルートからも簡単に見ることができますので、この夏は今シーズン最後のお花見を楽しんでみてはいかがでしょうか?
※自然人ブログより転載。内容は2010年3月現在のものです。
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